基板実装・OEM受託センター.COMが手掛けるプリント基板 VA・VE事例をご紹介
このお客さまは、ボールグリッドアレイ(BGA)の特徴や構造を理解して、トラブルを回避するために基板実装・OEM受託センター.com(安曇川電子工業)にお問い合わせいただきました。
ボールグリッドアレイ(以降、BGA)のメリットに、実装密度の高さが挙げられます。一方で、BGA周りの基板設計は難しく、電子部品実装後の検査やリワーク(※)に技術が必要で、誰もが作業できるわけではありません。
※ 基板のリワーク
プリント基板に実装した半導体を始めとする電子部品が不良になった場合、部品を基板から取り外したうえで、良品と取り替えたり、修理をしたりすることです。リワークは「直す」「修理する」という意味で、リペアとも呼ばれます。
BGAは、半導体パッケージの一種です。半導体パッケージ(外周器)は、半導体素子や集積回路(IC)を外部から防護する樹脂部分と、半導体素子を電気的に接続する外部端子から構成された包装部材です。半導体パッケージの機能は、半導体チップの保護や放熱、接続端子の保持です。
BGAは、半導体パッケージの底面にボール状のはんだ(はんだボール)が3列3行以上、または格子状に並んだ形態で塗布されています。構造は、基板の上にエポキシ樹脂をラミネートして層を重ねたものです。はんだボールの配列は、ボール数は4~2000ピン、間隔は0.4mmピッチ~1.27mmピッチと様々です。BGAのメリットは実装密度の高さですが、BGA周りの基板設計は難しく、はんだ付け後の検査やリワークも難しいといったデメリットがあります。
BGAのパッケージは様々で、BGAの前につくアルファベットで種類分けします。
F:ピンピッチ(配置の間隔)を表す
I:格子状の配列を表す
L、T、V、W など:パッケージを取り付けた際の高さを表す
H:ヒートシンク付きのパッケージを表す
P-、C-、S-:パッケージの材質を表す
・FBGA(Fine pitch BGA)
BGAの前につく「F」は「ファインピッチ」を意味します。
はんだボールのピンピッチ(配置の間隔)が、0.8mm以下と格子間隔の小さいBGAを指します。
・IBGA(Interstitial BGA)
BGAの前につく「I」は「インタースティシャル」を意味します。
はんだボールが千鳥状など、格子状以外のパッケージBGAであることを指します。
・LBGA(Low-Profile BGA)
BGAの前に「L」がついたものは、パッケージ取り付けの高さLが「1.20mm<高さL≦1.70mm」のBGAであることを指します。
・TBGA(Thin Small BGA)
BGAの前に「T」がついたものは、パッケージ取り付けの高さTが「1.00mm<高さT≦1.20mm」のBGAであることを指します。
・HBGA(BGA with Heat Sink)
BGAの前に「H」がつくと「ヒートシンク付きBGA」です。
ヒートシンクは、吸収した熱を放熱して冷却を行う部品で、放熱板とも呼ばれます。
・P-BGA(Plastic BGA)
BGAの前に「P-」がつくと、パーッケージの材質がプラスチックであることを指します。
・C-BGA(Ceramic BGA)
BGAの前に「C-」がつくと、パッケージの材質がセラミックであることを指します。
ボールグリッドアレイ(BGA)の特徴や構造を理解したうえで、BGA周りの基板設計や、はんだ付け後の検査やリワークをどうするか。トラブルを回避するためには、また万一トラブルに遭遇してしまった場合には、知識や経験、技術なしには対処できません。技術指導をいただきながら、改めて感じました。
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